2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

残虐行為展覧会

J・G・バラード『残虐行為展覧会』(工作舎) 社会における人類の残虐行為とエロス、テクノロジーを俯瞰し、その中からエッセンスを抽出し、人間社会の究極の法則を帰納的に導出しようという試みの書。J・F・K暗殺、ベトナム戦争、有名人の自動車事故、傷へ…

残虐行為展覧会

J・G・バラード『残虐行為展覧会』(工作舎) 社会における人類の残虐行為とエロス、テクノロジーを俯瞰し、その中からエッセンスを抽出し、人間社会の究極の法則を帰納的に導出しようという試みの書。J・F・K暗殺、ベトナム戦争、有名人の自動車事故、傷へ…

天になき星々の群れ

長谷敏司『天になき星々の群れ』(角川スニーカー文庫) 『戦略拠点32098 楽園』(角川スニーカー文庫)が面白かったので、デビューしてからの2作目を読んでみた。『楽園』は、「平和」のメッセージ性の強かった小説だったのが、本書はあえて異なる二人のタ…

天になき星々の群れ

長谷敏司『天になき星々の群れ』(角川スニーカー文庫) 『戦略拠点32098 楽園』(角川スニーカー文庫)が面白かったので、デビューしてからの2作目を読んでみた。『楽園』は、「平和」のメッセージ性の強かった小説だったのが、本書はあえて異なる二人のタ…

光を忘れた星で

八杉将司『光を忘れた星で』(講談社) 八杉さんの最新長編。まさか講談社Boxから出るとは思ってもおらず、びっくりしたのでした。本格的なハードSFで、当初はジョゼ・サラマーゴ『白の闇』(NHK出版)みたいな話かと思ったら、進化生物学的に社会構造を書い…

光を忘れた星で

八杉将司『光を忘れた星で』(講談社) 八杉さんの最新長編。まさか講談社Boxから出るとは思ってもおらず、びっくりしたのでした。本格的なハードSFで、当初はジョゼ・サラマーゴ『白の闇』(NHK出版)みたいな話かと思ったら、進化生物学的に社会構造を書い…

セドナ、鎮まりてあれかし

泉和良『セドナ、鎮まりてあれかし』(ハヤカワ文庫JA) 泉和良の最新作。傑作。久々に良いSFを読んだ、という満たされた気分になった。僕らの住む現実世界との対応という点でも、そのエッセンスを物語要素として詰め込み、戦死した人たちの存在意義を確認す…

セドナ、鎮まりてあれかし

泉和良『セドナ、鎮まりてあれかし』(ハヤカワ文庫JA) 泉和良の最新作。傑作。久々に良いSFを読んだ、という満たされた気分になった。僕らの住む現実世界との対応という点でも、そのエッセンスを物語要素として詰め込み、戦死した人たちの存在意義を確認す…

エレGY

泉和良『エレGY』(星海社文庫)最初、講談社から出版され、のちに星海社文庫から出たのでこちらに変更。早川書房より、『セドナ、鎮まりてあれかし』が出た当初、泉氏のSFMのインタビュー記事が掲載され、それを読んで著者に興味を持ったのでデビュー作を読…

エレGY

泉和良『エレGY』(星海社文庫) 最初、講談社から出版され、のちに星海社文庫から出たのでこちらに変更。早川書房より、『セドナ、鎮まりてあれかし』が出た当初、泉氏のSFMのインタビュー記事が掲載され、それを読んで著者に興味を持ったのでデビュー作を…