2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

夢の樹が接げたなら

森岡浩之『夢の樹が接げたなら』(ハヤカワ文庫JA) ハードカバー版ももっていて、文庫版も持っている自分でした。今回は2002年に出た文庫版を読んだ。ハードカヴァー版はどっかに埋もれてしまっているので発掘できず。『TAP』(河出書房新社)を読んで、…

夢の樹が接げたなら

森岡浩之『夢の樹が接げたなら』(ハヤカワ文庫JA) ハードカバー版ももっていて、文庫版も持っている自分でした。今回は2002年に出た文庫版を読んだ。ハードカヴァー版はどっかに埋もれてしまっているので発掘できず。『TAP』(河出書房新社)を読んで、…

TAP

グレッグ・イーガン『TAP』(河出書房新社) 日本で独自で編集されたイーガンのオリジナル第4短編集。早川の3冊に比べると著者の倫理観が前面に出たやや思想色が強い物語で編集されており、個人的には面白く読めた。技術が社会に及ぼす影響というのを軸…

TAP

グレッグ・イーガン『TAP』(河出書房新社) 日本で独自で編集されたイーガンのオリジナル第4短編集。早川の3冊に比べると著者の倫理観が前面に出たやや思想色が強い物語で編集されており、個人的には面白く読めた。技術が社会に及ぼす影響というのを軸…

変愛小説集

岸本佐知子編訳『変愛小説集』(講談社)11篇の奇妙な愛の形を綴った短編を集めたオリジナルアンソロジー。一気に読了。日本でも知名度が上がっているジュディ・バドニッツ、ニコルソン・ベイカーなどの作家が収録されており、奇妙な味の小説が好きな人たち…

変愛小説集

岸本佐知子編訳『変愛小説集』(講談社) 11篇の奇妙な愛の形を綴った短編を集めたオリジナルアンソロジー。一気に読了。日本でも知名度が上がっているジュディ・バドニッツ、ニコルソン・ベイカーなどの作家が収録されており、奇妙な味の小説が好きな人たち…

エンジン・サマー

ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』(扶桑社ミステリ文庫) ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』(扶桑社ミステリ文庫)を読み終える。物語が美しすぎて、今もその余韻に浸っている。時間がかかったのも、クロウリーによって綴られた物語があまりに…

エンジン・サマー

ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』(扶桑社ミステリ文庫) ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』(扶桑社ミステリ文庫)を読み終える。物語が美しすぎて、今もその余韻に浸っている。時間がかかったのも、クロウリーによって綴られた物語があまりに…

ノヴァ

サミュエル・R・ディレイニー『ノヴァ』(ハヤカワ文庫SF) 名作なのに読んでいなかった本の一冊で、ディレイニーで読み残しだったもの。本の整理で新版が浮上してきたので読んだ。これで一つ年内に重要な積み残しが消えたのでほっとした。本書は『エンパイ…

都市と星

アーサー・C・クラーク『都市と星』(ハヤカワ文庫SF)クラークの作品を読むと、壮大なヴィジョンに圧倒されることが多い。日本作品でいえば小松左京、山田正紀の作品を読んだ後に感じるスケール感だ。しかしそれには常に寂寥感が漂っているのは、僕らが観…

都市と星

アーサー・C・クラーク『都市と星』(ハヤカワ文庫SF) クラークの作品を読むと、壮大なヴィジョンに圧倒されることが多い。日本作品でいえば小松左京、山田正紀の作品を読んだ後に感じるスケール感だ。しかしそれには常に寂寥感が漂っているのは、僕らが観…

ハーモニー

伊藤計劃『ハーモニー』(早川書房)#長文。思考の整理のため、勢いで描いております。社会科学を専攻する、あるいはしていた人は、きっと伊藤計劃が『ハーモニー』で描こうとしたユートピア(人によってはディストピアと読み替えてもよいだろう)を夢見た…

ハーモニー

伊藤計劃『ハーモニー』(早川書房) #長文。思考の整理のため、勢いで描いております。 社会科学を専攻する、あるいはしていた人は、きっと伊藤計劃が『ハーモニー』で描こうとしたユートピア(人によってはディストピアと読み替えてもよいだろう)を夢見…