2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

時の果てのフェブラリー

山本弘『時の果てのフェブラリー』(徳間デュアル文庫) 山本弘はこれまで何冊か読んできたのだが、短編集ははずれがなかったので、今回ゲームのノベライズを除いた単独長編を読むことにした。オリジナルは角川スニーカー文庫から出ていたのだが、徳間デュア…

時の果てのフェブラリー

山本弘『時の果てのフェブラリー』(徳間デュアル文庫) 山本弘はこれまで何冊か読んできたのだが、短編集ははずれがなかったので、今回ゲームのノベライズを除いた単独長編を読むことにした。オリジナルは角川スニーカー文庫から出ていたのだが、徳間デュア…

処刑御使

荒山徹『処刑御使』(幻冬舎文庫) 山田風太郎の系譜に属する伝奇小説。荒山徹氏の作品はこれが初めてなのだが、これは普通に面白かった。山田風太郎の『甲賀忍法帖』(講談社文庫:読んでいない人は傑作なので読め!)や他の作品をたぶんベースにしていて、…

処刑御使

荒山徹『処刑御使』(幻冬舎文庫) 山田風太郎の系譜に属する伝奇小説。荒山徹氏の作品はこれが初めてなのだが、これは普通に面白かった。山田風太郎の『甲賀忍法帖』(講談社文庫:読んでいない人は傑作なので読め!)や他の作品をたぶんベースにしていて、…

全てを呪う詩 屍竜戦記2

片理誠『全てを呪う詩 屍竜戦記2』(徳間Edge)前作が屍竜使い自身の<力>を持つことに対する内的葛藤に焦点をあてていたのに対し、今回は汎教と真教という二大宗教団体の対立を軸に物語が展開しており、謎ときと謀略要素の強い異世界ファンタジー作品…

全てを呪う詩 屍竜戦記2

片理誠『全てを呪う詩 屍竜戦記2』(徳間Edge) 前作が屍竜使い自身の<力>を持つことに対する内的葛藤に焦点をあてていたのに対し、今回は汎教と真教という二大宗教団体の対立を軸に物語が展開しており、謎ときと謀略要素の強い異世界ファンタジー作品…

水の都の王女

J・グレゴリイ・キイズ『水の都の王女』(ハヤカワ文庫FT・上下) 上巻を読み終えてから下巻に取り掛かるのに1か月ほど(途中色々な本を読んでいたために、中断してしまった)後に読み終えた。尾之上俊彦氏の解説が述べているように、物語を構成する世界設定…

水の都の王女

J・グレゴリイ・キイズ『水の都の王女』(ハヤカワ文庫FT・上下) 上巻を読み終えてから下巻に取り掛かるのに1か月ほど(途中色々な本を読んでいたために、中断してしまった)後に読み終えた。尾之上俊彦氏の解説が述べているように、物語を構成する世界設定…

レイコちゃんと蒲鉾工場

北野勇作『レイコちゃんと蒲鉾工場』(光文社文庫) 『昔、火星があった場所』(徳間デュアル文庫)以来一貫して追求されているテーマ「自分とにせものの境界」を描いた北野勇作ワールドの一本。北野勇作は過去発表している作品の大半が、P・K・ディック的な…

レイコちゃんと蒲鉾工場

北野勇作『レイコちゃんと蒲鉾工場』(光文社文庫) 『昔、火星があった場所』(徳間デュアル文庫)以来一貫して追求されているテーマ「自分とにせものの境界」を描いた北野勇作ワールドの一本。北野勇作は過去発表している作品の大半が、P・K・ディック的な…

古川

吉永達彦『古川』(角川ホラー文庫) 夏の眠れない夜は会談やホラーがいい。ついにそんな季節になってきた。第八回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。表題作と「冥い沼」の二短編を収録。評価は人によりまちまちの模様。作品自体は、恒川光太郎、古き良き時代…

古川

吉永達彦『古川』(角川ホラー文庫) 夏の眠れない夜は会談やホラーがいい。ついにそんな季節になってきた。第八回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。表題作と「冥い沼」の二短編を収録。評価は人によりまちまちの模様。作品自体は、恒川光太郎、古き良き時代…

ハローサマー、グッドバイ

マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』(河出文庫)山岸真氏による28年ぶりの新訳。サンリオSF文庫版が絶版になり、大変入手困難な一冊であった。本書も青春恋愛海洋SFの傑作だったのにも関わらず、長い間日の目を見ず、28年間が経過。サンリ…

ハローサマー、グッドバイ

マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』(河出文庫) 山岸真氏による28年ぶりの新訳。サンリオSF文庫版が絶版になり、大変入手困難な一冊であった。本書も青春恋愛海洋SFの傑作だったのにも関わらず、長い間日の目を見ず、28年間が経過。サンリ…

治療者の戦争

エリザベス・アン・スカボロー『治療者の戦争』(ハヤカワ文庫SF) この本を取り上げたのは、当時の僕がまだこの本を読む準備ができておらず、ようやく最近になって読めるようになった、ということがある。偶然僕の指導教官が南ベトナムから命からがら留学…

治療者の戦争

エリザベス・アン・スカボロー『治療者の戦争』(ハヤカワ文庫SF) この本を取り上げたのは、当時の僕がまだこの本を読む準備ができておらず、ようやく最近になって読めるようになった、ということがある。偶然僕の指導教官が南ベトナムから命からがら留学…